その中でも、主要なワインとして知られているのが赤ワインです。
ワイン通販でワインを購入する際、赤ワインについての基礎的な知識は重要です。
ここでは、赤ワインについて解説していきたいと思います。
赤ワインとは
赤ワインはポリフェノールを多く含んでおり、化学分析が発達していなかったその昔には、薬用として利用されていたと言われています。
ヨーロッパでは、薬の変わりに飲まれていたことや、白ワインよりもその歴史が古いことでも知られます。
ワインと言えば赤ワインと言われるように、数多くの国で生産されていることはご存知でしょう。
赤ワインの基本的な作られ方を知ることで、白ワインやロゼワインなどについても理解できます。
では、どのように赤ワインが作られているのか、ここでチェックしていきましょう。
作られ方について
一体、どんな作られ方をしているのか確認していきましょう。
皮や種ごと醸造される
ブドウは、果皮・種子・果肉と大きくわけて3つに分解されます。
それらのパーツを使って、どのように醸すのかで大きくワインの個性が変わっていくんです。
赤ワインの場合、果皮と種子、果肉を一緒に仕込みます。
収穫された黒ブドウが届いたとしたら、まずは破砕といって実を潰します。
果皮と種子、果実がぐちゃっとなりジュースが出てきますが、果皮にはアントシアニンという赤色成分が含まれているため、これが果汁の色を赤色に変化させていきます。
つまり、黒ブドウは果汁が赤いのではなく、果皮に含まれている成分が抽出されて赤くなっているということなのです。
果皮や種子、そして果肉を一緒に仕込んだものを醪またはマストと呼びますが、それに酵母を添加するか果皮に付着している天然酵母を使用して醸すかすると、アルコール発酵が起こります。
アルコール発酵が起こると、その酵母の力で香り成分がアルコールとともに生成され、徐々にただのブドウジュースだった液体がワインとしての香りや風味、色合いに変わってきます。
その後、果皮と種子は取り除かれ、マロラティック発酵や樽熟成が行われ、瓶詰めされ赤ワインとして出荷されるのです。
温暖な産地で醸造されることが多い
赤ワインの産地の多くは、温暖な地域というイメージがあるかもしれません。
当然、冷涼な地域でも赤ワイン造りは行われていますが、黒ブドウ自体の性質上、温暖な地域の方が良い状態で育つというのが関係しています。
カベルネソーヴィニヨン、シラーズ、カリニャン、サンジョヴェーゼ、テンプラニーリョなど、世界的に有名な黒ブドウは温暖な地域での栽培が適しています。
糖分がしっかりと上がり、ポリフェノール量や色づきも良くなるので、充実した風味の赤ワインが仕上がります。
一方、冷涼な地域が合っている黒ブドウの中にはピノ・ノワールやツヴァイゲルトなどがありますが、これらは酸や繊細な香りが重要視されるためです。
カリフォルニアのナパやチリのセントラルヴァレー、イタリア全土、フランスのボルドーやラングドック&ルシヨン。
さらに、スペイン全土、アルゼンチン、ポルトガルなど、温暖かつ乾燥した地域の赤ワインに有名なものが多いのは、こういった理由があるからです。
主要なブドウ品種の名前
赤ワインに使用されている品種で、代表的なブドウはまずカベルネ・ソーヴィニヨンです。
世界で最も栽培されている黒ブドウであり、フランスのボルドー原産と言われています。
カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴は、濃い色合いとなりタンニンがしっかりとした、フルボディの赤ワインを作ります。
長期熟成が可能な強い力を持った黒ブドウですが、冷涼な地域だとピーマンのような繊細な青さを感じることがあります。
また、世界的に有名な黒ブドウと言えば、ピノ・ノワールでしょう。
ブルゴーニュ原産と言われているこの品種は、やや冷涼な気候と石灰岩質土壌を好むため、少々気難しくブルゴーニュやオレゴン州、ニュージーランドのセントラルオタゴなど、一定の地域でしかまだ成果が挙げられていません。
ただし、世界中で栽培されている品種でもあるため、温暖な地域だと果実味溢れた味わいに仕上がります。
そのほか、スペインの主要品種テンプラニーリョ、イタリアの主要品種であるサンジョヴェーゼやネッビオーロといったところが有名どころ。
さらに、ボルドーやニューワールドのメルロー、アルゼンチンのカベルネフラン、日本のマスカット・ベーリーAなど、そのほかにも数多くの素晴らしい品種が存在します。
同じ品種でも、造られる地域によって個性が違うので機会があったら、飲み比べてみるのも面白いのではないでしょうか。
赤ワインは長期熟成ができる
赤ワインは、ポリフェノールの一種である「タンニン」が豊富に含まれています。
もちろん、ほかのポリフェノール成分や有機酸など、各種成分の相互作用により長期熟成が可能です。
カベルネソーヴィニヨンなど、フルボディタイプの赤ワインを作る品種の場合、10年から50年という期間熟成が可能なものもあります。
しかし、これは素晴らしいヴィンテージのブドウであることが重要であり、並級ブドウや厳しいヴィンテージの場合は、10年以下が熟成のピークと考えていいでしょう。
寿命は、極端に色が抜けてる、液体が減っているなどそういったことがボトルから確認できた場合です。
赤ワインに合うグラスの形
赤ワインを飲む際、グラスにもこだわると良いでしょう。
まず、ボルドータイプのワインの場合は、ややグラスの縁が広く開いたもの使うと、その芳醇な香りがしっかりとキャッチできます。
一方、ピノ・ノワールなど香りが華やかなタイプの赤ワインを楽しむ場合、口が大きく開いた香りをたっぷりと取れるものがおすすめです。
軽やかでエレガントな香りは、たっぷりと楽しみたいですよね。
また、香りを閉じ込めたい場合は口がすぼんだものもいいでしょう。
飲むときに縁が鼻を囲むようになり、より香りを含みながらワインを楽しむことができます。
まとめ
- 赤ワインは、果皮と種子、果汁を一生に醸すので赤い色合いになる
- 赤ワインはポリフェノールが含まれているので渋みがある
- 赤ワインの有名品種はカベルネソーヴィニョンやピノノワール、テンプラニーリョ
赤ワインとひと言でいってもその種類はさまざまありますが、ここで紹介した作られ方を基本知識として覚えておけば、どんな赤ワインにも対応できます。
難しく考えずに、楽しみながら覚えておきましょう。